禁忌の扉の向こう側
世の中、タブー視されていて、
触れないようにしているものがそれなりにあります。
しかし、タブーの向こう側というのは、
全く見ないようにしているだけで良いのでしょうか?
禁忌、って、
それなりに理由があるものが多いと思うんですよ。
穢れとされているものというのは、
正しい扱いを心得ていない者が触れるとその身を蝕んでいったりとか。
気持ち悪い、触れたくない、という感情を喚起させるというのは、
ある意味では、無知な一般人を遠ざける効果は発揮していると言えるでしょう。
でも、だからといって安直に遠ざけていればいいと言うモノではなく。
それを正しい扱い方法で処理をしなければいけない場面というのもあるでしょう。
いざその時になって、それはタブーだから誰も知らない、というのでは
問題が解決しない、と言う事態になってしまいます。
つまるところ、
その正しい扱い方法を体得するのには困難や犠牲がある程度つきまとうけれども、
それでもそれを体得する者、というのはゼロにはできないわけで。
たとえそれが異能者異端児と言われようとも。
その一方で、
これは世の中に知れ渡ってしまうと牙城が崩れて立場が危ういから、
という類のタブーもまた、多く存在しているような気がします。
まぁそのほとんどが私利私欲に繋がっているのでしょうが、
かと言って不用意に近づくと怖い世界が待っていてこっちが滅ぼされかねません。
くわばらくわばら。
それでもね、
いずれにしても、それがなぜ禁忌なのか、禁忌の向こう側には何があるのか、
それがどこかで伝承されているのなら、まだ良いのではないかとも筆者は思うのです。
もしそれが完全忘却という蓋で閉じられ異界に送られてしまったら…
失われたモノに再び遭遇したときに対処しきれないことによる被害。
そっちのほうが怖いなと、筆者は感じたのでした。
コメントを残す