モネ考。
ふらりと、大回顧展モネへ。
六本木乃木坂、国立新美術館で開催中ですね。
筆者、カメラは趣味で扱う程度ですが、
超高感度フィルム+絞り解放+強減光フィルター+ソフトフォーカス+意図ブレ、
とでも言ったら良いのかな、
そんなextremeな構成のfilter群を通過した映像のような感じ…
それは、映像にしたい対象物の存在感というか印象というか、
細部の忠実な再現ではなく、そこに拡がる感覚を留めるもの、というか。
いま、意図的に多段filterに分解したものに思いを巡らせていると、
ふと、単一のfilterに辿り着きました。
水面。
水面は全てを反射するわけでもないし、波揺れによるブレもあるし。
そう思いつつ作品群を見ていると、水面に映った倒立像の作品群に逢い、
霧や風といった、物理的に水面よりも効果の薄いfilterが掛かったような作品群にも逢い、
どうやらこれは、現実から存在感を抽出するfilterを追求して描かれた作品達かな、と
筆者はそんなことを思いました。
対して、印象派と言われている他の画家の作品はと言うと…
未分化の混沌、とでも言うのでしょうか、
凄いエネルギーが投入され、心情風景そのものを描いてるのは伝わってくるんだけれども
どうもこう、光とか救いとかと言うよりは、
闇とか混沌といった心によるモノが多いのではないかな、と。
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