後ろめたいコンテンツの話
高校生以上とか大学生以上とか学生不可とか成人限定とか、
あるいはPG12とかR15+とかR18+とか、
何かにつけて対象が絞られていることは多々あるわけですが。
まぁもっと幅広い話で言えば、
未就学児対象とかシニア対象とか高齢者対象とか、ってのもありますね。
物理的なというか生物学的な体組成の盛衰時間軸、
っていうのはとてもわかりやすいのですが、
今日の話はどちらかというと、精神成熟軸の方向で。
PG12とかR15+辺りの指定ってのは、
まぁ思春期あたりまで来てある程度は社会の黒い部分禍々しい部分への耐性が出来たよね、
っていう感覚が強いんじゃないかと、筆者は思います。
もっとも、柱にウレタンを巻くような「怪我しない生活」で育ってきた子供には、
数値上の年齢制限はクリアしていたとしても
些かショッキングなんじゃないかと思いますが。
もっとずーっと上に行って、
半ばジョーク的にR25とかR35とか付けられているコンテンツっていうのは、
その辺の年代層なら共感できる話、みたいなターゲット層の類なので、
これはこれでまた別の話ということで、脇へ置いておくことにしましょう。
今日筆者が一番取り上げたいのは「R-18」。
いろいろと宜しくない描写を含むけど18歳以上だったらその辺の分別は付くよね、
っていうのがまぁ表向きの主旨、でしょう。
社会の裏側を赤裸々に書き出した物語、とか、
激しいホラーやスプラッタ表現があるけど恐怖心を味わうための描写だよ、とか、
そういうのは、オトナなんだから、そこは作り物と認識してコンテンツを楽しもうよ、
ってことで丸く収まるんじゃないかと思うんですよね。
あーでも、そのコンテンツを作るにあたって、
その手段自体が非合法とか非人道的とかってのはもちろんアウトですよ。そりゃ犯罪。
さてさて。
同様に「現実ではない、ファンタジーに属するモノですよ」という看板を掲げながらも、
そこに「後ろめたさ」ってのがついて回るコンテンツ群ってのがあるわけで。
筆者的にはね、
もっと開けっぴろげでも良いと思うんですよ。
生物学的にあってしかるべき話なんだから。
…とは言え、無差別に何でも良いってわけじゃなくてね、
対象範囲はちゃんとわきまえましょうよ、とは思いますけども。
度を超しちゃってる拷問チックなのとか、合意されてない嫌がる相手を対象にしたのとか、
そういうのはこの後ろめたさ枠じゃなくて、宜しくない描写の枠の話のほうが良いでしょうし、
実写に至っては往々にして非人道的手段で作っているコンテンツだったりしそうなので、
そこはアウトな扱いでしょうけども。
話を元に戻しますが、
対象をちゃんとわきまえた上で合意の範囲内なのにまだ後ろめたさが付きまとう。
それはちょっと過剰反応じゃないのかな、と思うわけです。
教育上どう扱って良いかに戸惑いがあって、
結果として避けて来ちゃったことによる、タブー感とでも言うのでしょうか。
これが直接的なサービスを含むコンテンツになってくると、
金銭対価をもって不特定多数に供用するべきモノではないかもしれない、
でも需要があって、供給することで対価を得ようとする動きも出てくる。
その辺をどうしようかな、っていう議論もあるでしょう。
でも、その辺りこそ、「R-18」的にオトナなんだから
「現実ではなく作り物として提供されるコンテンツであると認識する」
なんじゃないのかな、と筆者は思います。
ま、あれですね、
蓋をすべきモノ、隠すべきモノ、規制すべきモノ、
そういう観点が根本的にどっか掛け違ってるんじゃないか、という話でした。
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