機材の進化と腕の向上
何かを実現しようとして、
腕を磨きつつ、機材も少しずつ買いそろえて拡張していく、
ということは多々あるかと思います。
それとは別に、凄い機材が揃っているところにポンっと入って、
何だかよくわからないけど凄い結果が出ちゃった、
なんてこともまたあるかと思います。
と言うか…
今の日本って、後者の方が多くなってるような気がします。
過程をすっ飛ばしてでも、とにかく結果が得られればそれで良い、
という方向に偏っているのかな、とも思いますが、
全部お膳立てされて、何となくそれっぽいものが自分で出来たような気がする、
ということの功罪について、ふと考えてしまったり。
セットアップされているものを利用する。
高度に自動化された機材を購入して使う。
なんとなく自分で出来たような気になりがちではあるけれど、
これって、プロに依頼してるのと同じで、自分の腕ではないんですよね。
それどころか、プロへの依頼と決定的に異なる点は、
依頼主の意志を明確に反映する手段に乏しいことが挙げられるかもしれません。
まぁ、「好きに作っといて、あと宜しくね、文句言わないから!」という依頼をする人ならば、
完成されたフルオートのシステムで良いのかもしれませんが。
まぁ、それがあまりにも便利すぎると、
腕を磨いてシステムを使いこなそう、自分の好きなようにカスタマイズしよう、
という能力というか、要は腕が成長しないんじゃないのかな、と思うのです。
依頼先があって、技術料を支払えばプロにお任せできる、というのは便利ですが、
黎明期の不便な頃というのは、自分で試行錯誤しながらいろいろと構築していかなければなりません。
その試行錯誤の過程で、使ったことのないよく解らないスイッチも弄ってみると、
そこに新たな発見があって、1つ成長したりします。
実現したいこと、あるいは現場が先にありきで実現しなきゃいけなくなったこと、
そういったものにチャレンジしてクリアしていくことで、腕は向上していきます。
そんな中から、あぁ次はココを拡張しようか、などと思ったりもします。
何というか、そうやって積み上げてきたノウハウって、
最新鋭の機材を買ってきたから素人の俺にも出来る!ってコトには
まぁならないんじゃないのかな、と思う、筆者でした。
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